今回も前回に続きまして、メディア同士が互いにキュレーション・記事配信を行う「コンテンツシェアリング」の事例をご紹介します。前回は北海道のメディアにフォーカスしましたが、今回は特定のテーマやジャンル内で行われている連携についてお伝えします。
北海道メディア同士のコンテンツシェアリング 新聞社・テレビ局・Webメディア・地域アプリの相互連携
同じテーマを追うメディア同士は、一般的には「競合」「ライバル」とされることが多いと思います。ただ、同じテーマのメディアでも少しずつ編集方針(速報に強い、オリジナル性が高い、本数が多い、読者も投稿できる等)が違っているはずです。視点の違うメディアたちが相互連携することで、それぞれのメディア価値を高めることができます。
今回はその中でも「鉄道」に関連するメディアたちがどのように連携しあっているか、ご紹介しようと思います。
2020年9月現在、ノアドットに参画している鉄道専門メディアはこちらです。
さらに、専門メディアではなくても多くの地方紙やテレビ局、旅行メディアなどが鉄道に関連する記事を配信しています。
この中でまず、「鉄道プレスネット」はWebサイトにてキュレーションを行っています。
トップページを見ていくと、オリジナル記事に混ざった形で「pick」と見出し末尾についている記事が見つけられます。これらはノアドットを通じて取得した記事になっています。
キュレーション先は多岐にわたり、同じく鉄道専門メディアの「鉄道チャンネル」「鉄道コム」のほか、各地方のテレビ局や通信社の記事などを幅広く集めています。
そして「鉄道チャンネル」「鉄道コム」はコンテンツホルダーとして記事を配信していますが、キュレーターとしても活動しています。
千葉日報、上毛新聞ニュースなどの地方紙、温泉情報を発信する「おんせんニュース」、さらに幅広いコンテンツを発信している「J-CASTニュース」から鉄道に関するニュースを絞り込んで紹介しているのが分かります。比較的「趣味としての鉄道」がテーマになった記事がキュレートされているようです。
「鉄道コム」は「新聞・放送ニュース」タブにてキュレーションを行っています。先程の「鉄道チャンネル」とキュレートする媒体は似ているようではありますが、よく見ると比較的速報性の高い事故や運行情報を中心にキュレートしているのが分かります。
このように、同じ分野・近いコンテンツホルダーからキュレーションを行っていても、それぞれの編成方針によって全く別のメディア体験が生まれているのが見てとれます。
単に競合だから、という理由で互いを排除するのではなく、逆に互いにコンテンツ・読者へのチャネルをシェアしあって情報発信をしていく形が鉄道メディア内で生まれているのが面白いところです。
ノアドットにはもちろん鉄道だけでなく、アウトドア・旅行・音楽・エンターテイメント・マネーなど、様々な分野のパブリッシャーが集まってきています。今回ご紹介したようなメディア同士のコミュニティが今後も活発にできてくると思いますので、是非皆様もその一部として活躍いただければと思います!
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